デジタルリテラシー尺度の開発:yDSI尺度日本語版

石井 健一, 川浦 康至

要旨


日本はデジタル分野での人材不足が問題であり,人々のデジタルリテラシーを測定する必要性は高まっている。本研究では,青少年デジタルスキル指標(yDSI)の日本語版を作成し,「デジタル技能・操作スキル」「情報ナビゲーション・処理スキル」「コミュニケーション・相互作用スキル」「コンテンツ創作・制作スキル」の4領域からなるデジタルリテラシー尺度を開発した。650名から得られた回答を分析した結果,各尺度の信頼性と収束的妥当性は高かったが,弁別的妥当性には問題があり,SEMの分析結果から4因子の上位に二次因子を想定できることが明らかになった。尺度は4領域すべてで年齢が低いほど得点の高い傾向がみられ,年齢差の最も大きいスキルはコンテンツ制作であった。デジタルに関する教育経験と収入は,4領域すべてで正の相関がみられた。

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